2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

もっとキッパリと冬になれ。 東京の冬は曖昧で嫌い。 幼い頃、朝起きて洗面所に行くと、 洗面器の中の水は凍っていた。 漬け物を出すのは木樽の表に張った氷を割ってから。 冬は、冬であれ。

冬の花火のようだったね。 遠く、白い息の向こうに霞んで見えた和火。 確かにあるのに、朧気な。 そんな風にしか、今生では愛を示せない二人。

いっそこの命を投げ出したなら、 君が帰ってくるかと思う夕べ。 でもそれはしちゃいけない、と、 理性が話しかける。 当てつけのように死んだら、苦しむ人の数を数えながら。

どんなときにも、 どんなにかすべてを投げ出したいときにも。 私を引き留めたのは、音楽だった。 落ちるのは簡単だけど、 踏みとどまる心棒は音楽だった。

考える、眠る、考える、眠る。 死にたくなって、また眠る。 それを許してくれる家族の重みを思う。 命をかけて産んだ子が私を貶めても、 今、そばにいる「家族」が私の命綱。

一日、一日を数える。この季節に。 あの日、あの時の二人を思い出す。 続くものでも、実るものでもなかったけど、 そこに解け合う魂があったことを。

この季節に、先に逝った友達を思い出す。 私が、仲間が覚えている限り、 あなたは生きているの。 ただ悔しいのは…あんた小じわが増えないね。

なにも、なあんにも、ひとつも、 心配したり、義務を果たしたりしないで、 退屈になって、片付けでもやってみようかなと思うくらい、 私は一人になりたい。せめて3日でいい。

獅子座流星群には出会えなかった。 9年前の「流星雨」のような奇跡に会えたら、 そう、もう一つ奇跡が起きるかもしれないと思ったけど。

いちばん身近な人々に理解されない、と愚痴った。 どんなに遠くでも、理解している人がいる確信があるなら、 それを松明として進むのだと、解った。

地球の裏側では、見える星座も逆転するのかな? それなら、あのシリウスは旅先で見ないで欲しい。 私の思い出くらい、私に守らせて。

揃ってインフルエンザの予防接種。 いつもなら、長男も一緒にいたはず。(家出中) かかりつけ医も心配する、この下町の人情に涙がにじむ。

耐えられないと思い込んだ日々は遠くなり、 恋は遙か彼方で蜃気楼より頼りない思い出となり、 今、こうして独りの時間が愛おしい。

やっと来た、やっと来た。 冬らしい冬がやっと来た。 そんなことで安心する時代って、哀しい。

東京に住んで人生の半分以上が過ぎたが、 収穫期の風雨は気になる。 まだ覚えている土の臭い、熟した柿の色。 今年の実りに対する、汗と太陽と水の結晶が歪むようで。

小児科に行く、自分の病院へ行く、 昼食を作ってたべさせ昼寝させる。 少し不安で、安らかな一日。

少し休むと気持ちは楽になるが、 鋭利な感覚が鈍る。 仕事って、そのバランスが難しい。

咳き込んで苦しがる子をさすりながら、 これが自分の方が気が楽だ、と思う。 たとえ一晩中眠れなかったとしても。 偏屈で頑固な老人になった父母にもそんなときがあったのだろうか。

合奏が楽しいのは、音が重なるからだ。 そして一つの世界観を構成する。 人生もそうあれば、たぶん楽しい。

ちょっとハードな有酸素運動で、滝汗を流してみた。 時にはこんな風に物理的に頭を空っぽにする、 それも『休む』ことになるのかもしれない。

できるかもしれない。 できないかもしれない。 それはそれとして、リングに上がらねば。

何がしたいのだろう? 何が書きたいのだろう? この頃やっと、夢が形を表してきた。さだまさし かささぎこの歌を越える、または思い起こすような、 一つの物語を創りあげたいのだ。

唄うように生きられたら、いいのに。

ある日、突然冬が来た。 東京がいちばん美しい秋は、どこに? それともこれから? どっち側に転ぶかわからない男と女みたいな季節。

今日でちょうど1年、あっという間。 シリウスの夜を思い出すのは私だけなんだろう。 でもこの調子なら、次の世で出会うまでもすぐだろうか? そのときは傷つけ合わないで済みますように。