高校生のときから好きで 大学時代は死ぬほど研究した。 でも25年経って心だけの恋をして、 その熱が短歌という実弾になるとは思わなかった。

手紙を書いた。 眠れないまま、歌を詠み送った。 電話した。 全弾打ち尽くして、なすすべもなく あなたのこころが居ない荒れ野に立っている。

安心して寝なさい。 そう言われて安心できるほど わたしは単純じゃないのよ。

初めて見てしまった哀しい瞳 最後に微笑んでくれたけれど あの時のまま時間が止まって 今日も眠れない。

私はお願いをした、 ずいぶん気楽に騎士役を。 あなたは自分が傷ついても責務を全うし、 とても哀しい瞳をしていた。 約束を果たすためにあなたが払った犠牲の重さを 今、噛み締めている。

東京という不思議な街に住んでいると 雪が降るだけで嬉しくなる。 もう帰ること無いふるさとの雪を思い出して、 気分は高揚するただ白いだけの世界、 それは静謐な祈りの時間。

ダイエットの話をしたあとで 「今抱き上げたら軽いんだろうな」 お願いこれ以上 なにも期待させないで。

「駅まで」と手を差し出したら あなたは指を絡めて強く握ってくれた。 最後まで離さなかった。 でも、やさしいひとだから 期待しちゃいけないと自分に言い聞かせてる。

あなたは自分を語らない。 でも知っている限りのあなただけで、 わたしは充分に恋してる。 そして私だけが知っていることがある。 みんなでお茶を飲むとき、 ２人ともmilk teaだということ。

20年間の辛さでなく、演じる歓びが、 最後のスピンから伝わってきました。 美しい、氷上のアスリート高橋大輔選手。 長い夢をみせてくれてありがとう。

覚えていますか。 初めてふたりだけで出かけて飲んだお茶は 熱いアールグレイでした。 今日、久しぶりに紅茶を買いました。

あなたは気づいていない。 バレンタインの日、あなたの予定を押さえたこと。 ほんとに、わからないひとね。

オリンピック、スケートの滑走順 それを知った時に わたしの寝不足をわたしの泣き顔を 心配してくれたのは世界中であなたひとりでした。

わたしがねだった予定を空けてくれるという。 もう少ししたらちゃんと判るからね、と どうしてそんなに優しいんだろう。 電話を切ったあと、泣いてしまうじゃない。

けして計算して言った言葉じゃない。 あなたを知っているもの。 でもふと気づいたように、実年齢よりずっと若く見えると そんなこと言われたら自惚れるじゃないの。

5才から筆を持たされ 15年父に師事した。 面白いことは一つもなかった。 大学時代に羽をもらったが 使わないまましまい込んでいた。 人生の半ばを迎えて本当に ただ古典の臨書が面白くてたまらない。

やさしい声で録音されていた留守番電話 昨夜話したばかりのわたしの興味について すぐにあなたは調べてくれたのね。 この声は保存しておく。 たからものみたいに、ね。

ほんの少しの温かさと一緒に 思い出したよ、 昔好きだった人のこと。 節分の日、かつて大晦だった日、 あなたの誕生日だったね。

ダイエットも、お肌の改革も 絶好調に進んでいる。 恋ってやっぱり凄い。