2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

深呼吸する言葉・「いや、いいんだ。」

珍しく風邪声なのが心配で お見舞いに花束の写真の葉書を送った。 やはり気になって 5分だけ電話しようと思った。 切ろうとすると 「いや、いいんだ。」って、なんども。 つい、長電話。

深呼吸する言葉・コーヒーの手触り

凄いコーヒーを飲んだ。 居心地よく調和された、美学のある空間で。 薫りも舌触りも喉ごしもあと味も 淹れた水の薫りさえ感じられる存在感。 コーヒーに手触りがあると知った。

深呼吸する言葉・改札まで

遠回りになっても反対方向でも いつもそう。 改札まで送ってくれて 見えなくなるまで手を振るから ふと駆け戻りたくなるじゃないの。

深呼吸する言葉・お金の使い方

コントラバスの形をした電話ボックスに 税金を使ったっていいと思う。 だってそれを見て、たくさんの人が愉快になるもの。 粋なお金の使い方。 - 高崎という町は音楽を愛しているのだそうな。 練習したホールのある公園の電話ボックスは なんとコントラバス…

深呼吸する言葉・母さん、たいへんだと思うけど

小さな弟の体が心配で 18歳になったきみはわたしに頼む。 家で作ったものを食べさせてくれ。 たいへんだと思うけど、と。 わたしは黙ってそれを請け負う。 - コンビニで長期バイトしてる長男が (ロクに家にも帰ってこないくせに) とつぜん切り出した。 も…

深呼吸する言葉・ためらい

声が聴きたい、 ただそれだけで 電話をしてもいいものかと やはりためらう。 あなたに尋ねたら きっと笑い出すと思うけど。

深呼吸する言葉・飴色の玉葱

料理が好きなのは 美味しいものが食べたいから。 別にそこまでしなくてもいいんだけど カレーの玉葱は飴色になるまで。

深呼吸する言葉・地球儀の前で

明後日は地球儀の前で待っていて。 そんな待ち合わせ場所を 考え抜いた末にする ふしぎなひと。

深呼吸する言葉・次男と銀座でデート

きみはいつまでママが好きだろう? ママの姿が見えなくなると泣き出すのはいつまでだろう? 7才と、春の街を歩きながら。 - 歌舞伎座あたりからふらふらと プランタンの裏でお好み焼きを食べ、 私は山野楽器で譜面を買って、 次男は歩行者天国にはしゃぎ 警…

深呼吸する言葉・寄り添う魂のある幸福

たとえば遠く離れていても 寄り添おうとする魂はわたくしのとなりにいる。 それを見つけた幸せもある。 たとえ近くても冷えた現実は見たくない。 - 友人を失くした私に いちばん身近な人は冷淡だった。 なんの関係もないあのひとは 気が済むまで話を聞いて泣…

深呼吸する言葉・倍返しでなく爆発?

2年生になったとたん 宿題が2倍になった。 でも持ち時間は2倍にならないから 次男のフラストレーションは 溜まりにたまって、今日も爆発。

深呼吸する言葉・涙の制御

独りで逝った友達に わたくしは涙で応えることしかできない。 そして想いは大きな怒りとともにある。 涙の制御は難しい。 - あんたが勝手に独りで逝ってたことを まだ受け入れてはいないけれど もう10日以上泣いたから やっと泣く時間を制御できるようになっ…

深呼吸する言葉・ふきのとうの油味噌炒め

ふきのとうは春の味がする。 地面の霜が解けて 土がやわらかく陽を浴びるから。 これを油味噌で炒めて食べないと 毎年わたしの春は来ない。

深呼吸する言葉・誰か来ない?

「今、独り。誰か来ない?」 そう言われたらほっておけないよ。 「お前いい奴だな」って 25年前からそうだよ。 知らなかった? - 戦友だと思ってる男の子が 「今、銀座で独りで飲んでる。誰か来ない?」 汗だくになってあわてて駆けつけたら 何のことはない…

深呼吸する言葉・新学年新学期

次男が2年生になって 慌てて持ち物の点検をする。 サヨナラした友達もいたけれど 新しい友達もやってきた。 さて、いよいよ始まるかけ算という難敵をどう攻略しようか。

深呼吸する言葉・入学祝い

先に逝った友達の遺した娘が中学生になる。 彼女の喜びそうな、少し大人っぽいバッグを贈った。 これまでも何度かプレゼントはしてきたけれど、 7年、経ったんだね。 初めてあの子が自分でお礼の電話をしてきた。

深呼吸する言葉・サクラサク

年度のはじめはとても忙しいらしい。 桜を一緒に観ることは難しいらしい。 そんなことくらいしか わたしはあなたについて知らない。

深呼吸する言葉・挽歌として

残されたものの方が 実はずっと深い傷を負うってこと おばあさんになってそっち側に行ったら そう、怒鳴ってやる! - あの馬鹿げた若い日々 わたしたちは いつも大笑いしてた。 いつも真剣に怒った。 いつも大胆なことをした。 いつも一緒にいて いつも一緒…

深呼吸する言葉・たとえば明日

細切れの時間でよければ、 たとえば、明日。 あなたは真夜中の電話でそう言って とつぜん今日の午後の3時間をわたしにくれた。

深呼吸する言葉・独りで勝手に逝くなんて

その身勝手を許さない。 残った私たちの顔 一度も思い出さずに逝くなんて。 毎日泣きながら怒ってる。 - 最近判ったこと 仲の良かった奴が もう何年も前に独りで勝手に逝ってしまったって。 私だって自分がベランダから飛び降りかった日々を覚えてる。 だけ…

深呼吸する言葉・エイプリルフールなんだから

なにかおもしろいことをひとつでも すればよかったと気づいたのは 夜の23時すぎでした。