深呼吸する言葉・挽歌として

残されたものの方が
実はずっと深い傷を負うってこと
おばあさんになってそっち側に行ったら
そう、怒鳴ってやる!

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あの馬鹿げた若い日々
わたしたちは
いつも大笑いしてた。
いつも真剣に怒った。
いつも大胆なことをした。
いつも一緒にいて
いつも一緒に酔っぱらった。
いつも下宿に泊まって
いつも朝まで話し込んだ。
みんなヘタクソなりに
真剣に音楽と格闘した。
家事能力がゼロのあんたと
全部自分でこなすわたしは
妙に馬が合って
お互いに秘密も共有した。
あの眩しい日々があったから
わたしは今こうして生きている。


この地上にある
どれひとつも
あんたを引き止められなかった。
いちども
振り返ってくれなかったんだね。
残されたものは
ただ毎日を悔やんで過ごしてる。
知らなかっただろ
どれだけ仲間に愛されてたなんてことも。